青い目のアイスホッケー韓国代表が、韓国の五輪初出場を目指し奮闘している。カナダ出身のブロック・ラドンスキー選手(30)だ。196㌢、95㌔の恵まれた身体で、スピード感あふれるプレーが持ち味の攻撃の要だ。カナダ代表を目指したが果たせず、08年に韓国に来た。
韓国は来年のソチ五輪出場権は逃したが、自国開催の2018年平昌五輪に照準を絞っている。先日ポーランドで開かれた世界選手権ディビジョン1Aの試合で、ラドンスキー選手は3ゴール、2アシストと活躍して、A組残留を確定させた。今後順位を上げれば、平昌五輪出場権を得ることができる。その鍵を握るのが、ラドンスキー選手だ。
韓国ではこの間、優秀な外国人人材の国籍取得を進めてきた。それが韓国社会のグローバル化と発展に貢献するとの認識からで、スポーツでもラドンスキー選手など3人の国籍取得が3月に認められた。ラドンスキー選手は「太極マークを付けることは光栄。韓国社会も受け入れてくれるだろう」と話している。
純血意識が強かった韓国だが、その意識は徐々に薄れているようだ。スポーツ界でも、女子アーチェリー日本代表になった早川姉妹や、最近ではショートトラックのロシア代表になった安賢洙がいる。在日でもサッカー日本代表になった李忠成の例がある。賛否両論あるだろうが、スポーツ界の国際化は急速に進んでいるのが現実だ。
これまで五輪開催国でアイスホッケーが出場できなかった国は一つもない。韓国は世界ランク28位で、現在、実業団2チーム、大学5チームと選手層は薄い。大韓アイスホッケー協会は、外国人監督の招請、第2の外国人選手の韓国国籍取得も計画している。早急に進めてほしい。
ラドンスキー選手は、韓国を「第2の母国」と呼び、平昌五輪までプレーを続けると誓っている。五輪初出場へ向け活躍を期待したい。(L)