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2014/01/24

<鳳仙花>◆多文化家庭の社会参加促進を◆

 韓国の多文化家庭や多文化センターの教師などをインタビューしたドキュメンタリー映画が、米国人の黒人の父と韓国人の母を持つ35歳の女性映画監督シンディ・ル・ハウによって制作中だ。

 生後まもなく米国に渡り、米国の多文化教育を受けてきた彼女によると、長く「純血主義」を保持してきた韓国の多文化政策は評価できるものの、まだまだ多くの壁があり、当事者の声を通して、それを伝えたいという。映画は今春完成予定だが、ぜひ多くの韓国人に観てもらい、多文化家庭への理解を深めてほしい。

 韓国で生活する外国人は昨年、157万人を超えた。2004年が71万8000人だったので、10年前の2倍以上だ。この間、韓国で幸福に暮らす人たちがいる一方、外国人労働者への賃金未払い問題や、花嫁として東南アジアから来た女性が夫の暴力を受けて死亡し、外交問題に発展する事件なども起きた。

 韓国政府は2006年から多文化政策を本格的に導入し、各地に多文化センターを建て、韓国語や韓国文化を教え、多文化児童のための幼稚園や学校を作ってきた。

 さらに多文化家族支援法や二重国籍法の制定、外国人の地方参政権を一部認めるなど、さまざまな政策に取り組み、一定の成果を生み出した。しかし多文化家庭の子どもたちへの偏見や就職問題が起きるなど、真の平等には至っていないのが実情だ。

 韓国政府は年初、これまでの支援法を見直して、多文化家庭が韓国社会の一員となるための新法案作りを進めると発表した。

 多文化社会に取り組むある学者は、「韓国人と外国人が協力して社会参加を行える政策を進める必要がある」と指摘した。シンディ監督は、「韓国を多文化社会に導くためには、大勢の人たちの意識変革が大切」と話している。これら各界の意見を収れんしながら、より良い多文化政策を進めてほしいと願う。(L)