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2020/10/16

<鳳仙花>◆貧者に尽くした韓国最高齢の医師死去◆

 韓国最高齢の医師、ハン・ウォンジュ女史が先月末に亡くなった。享年94歳。貧者の治療に生涯を捧げた人生だった。1926年、独立運動家で医師の父ハン・ギュサンと母パク・ドクシルの間に生まれる。「西洋文化を受け入れた両親が、医術と教育こそが祖国に役立つ道であることを自ら示してくれた」。

 1949年京城女子医学専門学校を卒業。1959年に産婦人科医の資格を取得後、物理学者の夫と結婚、夫婦で米国留学した。専門医の資格を取って10年間内科医として勤務。1968年、貧しい祖国の医療発展に貢献したいと帰国。ソウルで開業医を始めると患者が殺到、安定した生活を送る。しかし1978年、最愛の夫の死を契機に、貧困層に尽くす道を歩む。

 「父と同じ貧者を診察する医者になることが、医学を志した原点だったと思い出した」と振り返る。


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