サムスン電子の華城半導体工場には「レジェンド・オブ・ナンバーワン(世界1位の伝説)」と刻まれた電子時計がある。
今年1月1日、この電子時計が30年を表示した。メモリー半導体市場で世界一の牙城を守った期間だ。一企業が30年を超えて特定市場で1位を守ったのは世界産業史でも極めて珍しい。半導体工程の微細化技術開発に成功したからで、昨年6月には世界初となる3㌨㍍(10億分の1㍍)の製品を出荷した。市場シェアは2005年から30%を超え、21年には過去最高の37・6%を記録した。
このようにメモリー半導体では圧倒的な世界トップだが、半導体全体では12%台にとどまる。システム半導体で後れをとっているからで、サムスン電子にとってシステム半導体の育成が大きな課題になっている。
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