日本と同様、韓国も秋は絶好の行楽シーズン。芸術の秋、食欲の秋、行楽の秋と秋は楽しみがいっぱい。日本からのアクセスが便利な首都ソウルと韓国第2の都市釜山で行われる多彩な秋のイベントにスポットを当てる。
◆頂上から首都圏一望 写真上から1番目◆
ソウルの紅葉は毎年10月中旬から少しずつ始まり、11月初旬にピークを迎える。中でもソウル北部と京畿道高陽(キョンギドコヤン)市との境にあり標高836㍍の首都圏で唯一の国立公園である北漢山は、ソウル中心部から地下鉄で約30分というアクセスの良さから、首都圏の市民から観光客まで憩いの場として親しまれている。北漢山で一番人気があるコースは、絶景を楽しむことができる白雲台(ペグンデ)に向かうルート。また、大規模な岸壁がある仁寿峰(インスボン)は、世界的に有名なロッククライミングコースとなっている。そのほか、北漢山国立公園には、1711年に築造した長さ8㌔、高さ平均7㍍の北漢山城(史跡第162号)や華溪寺(ファゲサ)、僧伽寺(スンカサ)などの文化遺跡もある。中でも北漢山城は、外敵の侵入を防ぐために建てられた約8500㍍の城郭からなり、朝鮮時代を代表的する山城の城郭で、北漢山城から眺める秋の景色は最高だ。
▼アクセス=地下鉄3号線旧把発駅(グッパバル)下車、704番バスを利用し北漢山城入口停留所下車。
◆韓国の伝統食を体験 写真上から2番目◆
キムチを漬ける「キムジャン」の季節を前に10月23、24、25の3日間、慶熙宮(キョンヒグン)と隣接するソウル歴史博物館で「キムチサランフェスティバル2009」が開催される。
「キムチをデザインしよう」を合言葉に、過去のキムチ、現在のキムチ、未来のキムチの3つのテーマに分け、キムチ文化の紹介と新たなキムチ文化の創造のために、学術セミナーや多彩な展示が行われるほか、さまざまな種類のキムチの試食会も行われる。
また、会場では外国人が自国料理にキムチを取り入れて作ったアイデア料理の販売もあり、特設ステージでは、個人戦と団体戦に分かれて行われる「キムチ料理王選抜大会」が開かれる他、キムチ・オリジナルソングコンテストなど、さまざまな公演イベントが披露される予定だ。
▼アクセス=地下鉄5号線西大門駅下車徒歩約10分
◆世界のスターが大集合 写真上から3番目◆
韓国の秋の恒例イベントとしてすっかりお馴染みとなった「釜山国際映画祭(PIFF)」が開幕し、16日まで釜山市内の海雲台(ヘウンデ)エリアを中心に開かれている。
今回で14回目を迎え、毎年豪華スターが参加することでも知られる今年の釜山国際映画祭には、海外スターや韓流スターが続々と釜山にかけつける予定だ。
オープニング作「グッドモーニング・プレジデント」主演のチャン・ドンゴンは開幕式をはじめ、様々なイベントに参加する予定で、「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」で「HERO」以来2度目の共演を果たしたイ・ビョンホンと木村拓哉といったビッグネームの登場も予定されている。
PIFF広場がある釜山市内の南浦洞(ナンポドン)をはじめ、釜山市内でも最大級の施設と設備が整うメガボックス海雲台店を中心に、ロッテシネマセンタムシティ店、CGVセンタムシティ店の3つのシネマコンプレックスのほか、水営湾(スヨンマン)ヨット競技場内の野外上映場、数々のイベントが開催される「PIFFビレッジ」などの会場で行われる。
▼アクセス=地下鉄2号線海雲台駅下車徒歩約1分(海雲台エリア)。地下鉄1号線チャガルチ駅下車徒歩約10分(南浦洞エリア)。
◆韓国最大の水産市場 写真上から4番目◆
釜山国際映画祭と並ぶ釜山の秋の一大イベント、釜山チャガルチ祭りが今年も15~18の4日間、釜山市民の台所チャガルチ市場で開催される。今年で18回目を迎えるチャガルチ祭りは、今や活気溢れるチャガルチ市場の一面がより感じられる祭りとしてすっかり定着している。
1992年に第1回水産物祭りとして始まったもので、全国最大の水産物集散地であり、釜山を代表する観光名所でもあるチャガルチ市場で開かれる海産物観光祭りとして全国的に知られている。
「オイソ!ボイソ!サイソ!」(釜山方言で「いらっしゃい!見て行って!買って行って!」の意味)という合言葉のもと、アジュメ(釜山方言でおばちゃんの意味、標準語ではアジュンマ)と水産市場特有のいきいきした雰囲気に溢れ、盛りだくさんの見どころと食べ物と買い物が楽しめる。普段は、刺身を食べたり、海苔や干物の土産を買ったりする場所のチャガルチ市場だが、祭り期間中は、来場者参加型のイベントがあったり、いつもよりも安く新鮮な刺身や海産物を食べたりすることができ、威勢の良いチャガルチ商人や雰囲気を楽しむことができる。
▼アクセス=地下鉄1号線チャガルチ駅下車徒歩約5分