韓国政府は毎年、「訪問の年」として一つの地域を指定し、観光客誘致を展開している。今年は韓国中西部にある忠清道地域が選ばれた。約1600年前、日本と縁が深い百済文化の中心地として発展した地域であり、9月18日から1カ月間にわたって、「2010世界大百済典」が開かれる。高麗ニンジン、エビ、ヒラメなどの特産物も有名で、温泉、韓流ドラマのロケ地としても有名だ。また、大田(テジョン)市にはエキスポ科学公園、国立中央科学館などがあり、科学観光も楽しむことができる。美しい自然、古代日本の源流を感じる歴史と文化、そして先端科学を体験できる忠清道、この機会に、ぜひ訪問してみてはいかがだろう。
大田市にあるエキスポ科学公園は、93大田国際博覧会を記念するテーマ公園で、近隣の国立中央科学館、貨幣博物館などとともに、科学観光のメッカとなっている。
また、公園前にあるエキスポ橋は、ライトアップされると幻想的な美しさをかもし出し、カップルの愛の告白スポットとして人気がある。
国立中央科学館は様々な科学技術の資料を展示し、教育プログラムを提供する。また、韓国最大で直径23㍍のドーム型プラネタリウムもあり、科学技術に対する興味や想像力を育てられる科学技術の殿堂となっている。
毎年10月には、科学公園前の川辺で”大田国際熱気球フェスティバル”が開かれ、色鮮やかな熱気球の華麗な飛行を見ることが出来る。
百済時代に発見された由緒ある温泉が儒城(ユソン)温泉で、負傷した百済の兵士が体を休めたことで知られている。カリウム、ナトリウムなどのミネラルが豊富に含まれ、生活習慣病の治療、お肌の美容にも効果がある。野外には温泉水浴体験コーナーもある。毎年5月初めには雪花祭りが盛大に行われる。
一方、月岳(ウォラク)山にある水安堡(スアンポ)温泉は、豊かで良質な温泉として、昔から多くの人々に愛されてきた。冬はスキー場として使われ、国内有数のリゾート地としても有名だ。
武寧(ムリョン)王陵は、百済第25代の王である、武寧王と王妃の合葬陵である。国宝級の遺物が大量に出土しており、それらの遺物は国立公州(コンジュ)博物館で見ることができる。
天安には独立記念館がある。外敵の侵略に立ち向かった韓国の歴史を伝える記念館だ。
豊臣秀吉軍と戦った李舜臣(イ・スンジン)将軍の魂と精神を伝える「顕忠祠」には、李舜臣将軍の肖像画が祭ってある。
西暦660年までの約700年間、古代国家を形成し、東アジアの文明交流に大きな影響を及ぼした文化王国・海上王国の百済。その百済の子孫たちが住む忠清南道で、9月18日から10月17日までの1カ月間、「2010世界大百済典」が開催される。
百済の歴史を伝える大テーマパークが、大百済典開催に合わせてオープン予定で、700年に及ぶ百済の繁栄が、現代によみがえる。
◆保寧(ポリョン)マッドフェスティバル◆
7月に開催される保寧マッドフェスティバルは、東洋唯一の貝殻の粉でできた砂浜が自慢の大川海水浴場で開催される。海水浴はもちろん、クリーンな干潟で泥を採取して各種不純物を取り除き、加工過程を経て生産されるマッドパウダーを利用したマッドマッサージなどが体験できる。
また、近くの海岸道路沿いの干潟では、干潟克己訓練や保寧干潟体験マラソン大会が開催され、マッドを素材に開発されたマッドカラーフェイスペインティング、マッド王コンテスト、韓国の光と音公演など、海辺ならではの参加型プログラムで、素敵な思い出を持ち帰ることができる。
古代エジプトのクレオパトラもよく使ったという記録があるほど、泥パックは長い間女性の人気を得てきた。泥は、肌の奥に溜まった老廃物や皮脂などをかき出して肌を清潔にし、泥が持つ水分や栄養が肌に供給されることによって肌が長時間しっとりする。
保寧で採れる泥は、ゲルマニウム、ベントナイトなど人体に有益な成分が含まれており、老化防止、清浄作用、老廃物除去など、肌の美容に卓越した効能を持っている。
ここにはマッド体験館もあり、真夏の海水浴場でしか楽しめないマッド体験が一年中楽しめる。
◆「2010忠清訪問の年」歓迎 ◆
在日関東地区忠清道民会 柳 箕桓(ユ・ギファン)会長
「2010忠清訪問の年」を心より歓迎し、限られた紙上ながら望郷の地をご紹介できる機会に恵まれ 喜びの至りに存じます。
今や首都機能を担い、その雄姿は躍動感に満ち燦爛と輝いた歴史と調和しながら格調高い理想都市へと発展しています。
飛鳥文明の源流として繁栄した古都の豊かな観光資源に感動を覚えるに違いありません。
外柔内剛な気品と人情深い市・道民に代わり、旅の案内人となり「2010忠清訪問の年」にご招待申し上げます。
◆忠清道は韓国中心部に位置しソウル・釜山からアクセス便利◆
大田広域市、忠清北道、忠清南道は、韓国の中心部に位置している。3市道は同じ文化圏に属しているが、各地域ごとに独特な経済構造を持っていて、3市道共に韓国の成長の原動力になっている。
ソウルや首都圏をはじめ、全国各地から2時間30分以内でアクセスすることが可能である。このような地理的メリットがあることから韓国の東西および南北地域間交流の中心地となっており、交通システムが非常に発達している。
国際交流の場として、そしてアジア文化の神髄を味わえる観光名所として、発展を続けている。