大邱を舞台に9日間に渡って世界中を熱狂させた2011世界陸上選手権大会が、9日間の全日程を終えて閉幕した。
07年3月に大邱市が世界陸上の開催地に決まったとき、国内外から「人口250万人ほどの都市で無事に運営ができるのか」との声があがったが、大会終了後には、「歴代大会で最も成功した大会になった」「コンパクトな運営スタイルを世界が見習うべき」「市民総出の歓迎に感動した」などの賛辞が相次いだ。
李明博大統領も、「観客が入ることを心配していたが、盛況でほっとした。大邱市を先頭に全体でしっかりと準備したことが成功につながった」と評価し、「大邱で世界選手権が開催されたことは、国民全体のプライドを高めた。将来に向けて大きな財産になるだろう」と語った。
国際陸上競技連盟も、「成功した大会だった。若い観客が多かったことは、他の都市の模範になるだろう」としている。
一方、韓国人選手の成績は伸びなかった。男子競歩で2人が入賞したものの、 男子走り幅跳びで期待された金トクヒョンは、決勝進出を決めるもメダルにはほど遠かった。
男子1600㍍リレー代表チームは韓国記録を、女子棒高跳びのチェ・ユンヒは、韓国タイ記録を出したが、それでも予選敗退だった。
大韓陸上競技連盟は、「大会誘致が決まってから陸上強化に力を入れたが、数年で世界に追いつくことは難しかった。長期プロジェクトを建てて臨む必要がある」としている。今後、今大会で入賞した男子競歩や男子1600㍍リレーなどを中心に選手を育成し、ロンドン五輪に臨む計画だ。
ジャマイカのウサイン・ボルトが男子100㍍決勝でフライング失格となったことは、世界中に波紋を呼んだ。女子棒高跳びの世界記録保持者エレーナ・イシンバエワ(ロシア)も敗れた。
一方、男子マラソンではケニアのアベル・キルイが2時間7分38秒で優勝し、大会連覇を果たした。女子100㍍は米国のカーメリタ・ジーターが10秒09で優勝した。