◆統計庁・経済活動人口調査実施◆
雇用構造による雇用不安と低賃金に苦しむ労働者が急増し、労働市場の下方平準化と社会の二極化が深刻化している。
統計庁の経済活動人口調査によると、派遣労働などの間接雇用労働者が2002年の42万6000人から昨年89万6000人で、10年間で2倍以上急増した。しかし、別の基準で行われた雇用労働部の調査では間接雇用労働者と分類される労働者が更に32万6000人に達し、政府関連の統計だけでも間接雇用労働者が120万人、全体の賃金労働者の6・7%を超える。専門家は他の統計などの数値を合わせると、こうした間接雇用労働者は、全労働者の10%を超えると推定している。
間接雇用とは、使用者と労働者の間に直接の雇用関係がなく、第三者が指揮命令を行う雇用形態のこと。企業は間接雇用を行うことで、労働者の管理や社員教育などが不要となり、社会保険や雇用保険、退職金の負担を無くし、残業手当や有給休暇を与える必要もなく、自社の都合で契約に基づいて合法的かつ容易に解雇することができる。
こうしたことから、働く側としては、下請けや孫請けになるほど賃金は低くなり、自分の権利をどこに要求すれば良いのかも曖昧になる。労働災害死亡者の大半が、このような下請け労働者であり、常に問題が指摘されている。雇用不安や低賃金など、多くのリスクを抱えているのが間接雇用労働者の置かれた現状である。間接雇用は、IMF通貨危機以降、公共機関が「民間委託」として始め、すぐにこの流れは民間に広まった。
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