◆KOTRA・産業通商資源部、発効2年迎え調査実施◆
韓国とEU(欧州連合)のFTA(自由貿易協定)発効2周年を迎え、KOTRA(大韓貿易投資振興公社)が「韓国・EUのFTA2周年、成功事例およびバイヤーの反応」と題した報告書を発刊した。また、産業通商資源部は関係省庁と合同で調査したFTA発効2年に関係した資料を発表した。
KOTRAの報告書によると、韓国の対EU輸出が長期戦に突入した欧州財政危機の余波で萎縮するなか、FTAが「支え木」の役目を果たした。欧州16カ所のKOTRA貿易館が韓国の対欧州輸出企業を対象に調査した結果、関税引き下げ及び撤廃対象の品目は不況にもかかわらず価格競争力の改善で善戦した。
カーオーディオを生産するD社の場合、中低価格製品向けの隙間市場の攻略とともに、10~14%に達する高関税の撤廃によって昨年ドイツ、フランス、英国のビッグ3市場への輸出実績が前年比30%増加した。グローバル完成車会社とのプロジェクト参加によって信頼を築いた点も、新規受注に繋がった。
基礎化学原資材を製造するM社の場合、欧州産の原料を輸入して生産した製品を再輸出する際、6・5%に達していた関税がFTAによって撤廃。欧州産の原料を輸入する時も無関税となった。中国産の低価格製品が市場を占めていた繊維分野も、FTAによる関税引き下げで輸出が再び活性化する基盤を固めている。衣類用生地のM社、ナイロンおよびポリアミド繊維のベコインターナショナルなど繊維企業が4~8%の関税撤廃による価格競争力向上を土台にし、フランス、イタリア、英国などファッション強国の攻略に拍車をかけている。
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