サムスン電子が、スマートフォン(高機能携帯電話)など無線事業部に過度に依存している事業構造の改善のため、未来事業戦略を練っている。売上高や営業利益の半分以上を無線事業部に依存している現状に潜むリスクを警戒しなければならなくなっているからだ。ポスト・スマホに向けた動きを追ってみた。
今年に入り、サムスン電子の電子企画チームは、各事業の融・複合(コンバージェンス)とシナジー創出、ニュービジネスなどの戦略を数カ月間検討してきた。その結果を先月4日、水原事業所で開かれた「完成品中長期経営戦略会議」で報告した。
会議には尹富根(ユン・プグン)・消費者家電部門社長、申宗均(シン・ジョンギュン)IT(情報技術)・モバイル部門社長、李相勲(イ・サンフン)・電子経営支援室社長と完成品事業部門長らが出席し、未来戦略について集中的に論議した。
各事業部が事業成果を最大限引き上げるためには、今後各事業部の垣根を超えてシナジー効果と新事業群発掘に集中する必要が高まっており、論議にも熱が入った。
企画チームはポスト・スマホの戦略として、ITの融・複合事業の推進を打ち出した。テレビ、家電、携帯電話、半導体など主力事業の市場の影響力を最大限に生かしながら、各事業間の垣根を取り払い、融・複合トレンドに対応するというものだ。
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