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2013/11/15

<Korea Watch>景気回復の速度鈍化へ、LG経済研・2014年経済見通し発表

  • 景気回復の速度鈍化へ、LG経済研・2014年経済見通し発表

    自動車や情報通信機器が輸出を先導にする見通しだ

◆輸出増加率9.5%、経常黒字437億ドルの見通し◆

 LG経済研究院は、来年の韓国の経済成長率が3%半ばを記録すると予想した。同研究院は報告書「2014年国内外の経済見通し」を発表し、「輸出が主導する景気回復は継続するが、回復速度は速くない」とし、「来年の経済成長率は3・6%と小幅増にとどまる見通し」と明らかにした。また、輸出増加率9・5%、経常黒字437億㌦と見通した。

 先進国が主導する世界経済の緩やかな回復が続きながら国内経済は来年、今年より成長の活力が高まる見込みだ。輸出は内需景気が上向き、消費や投資なども緩やかに好転する見通しだ。今年はヨーロッパ財政危機と量的緩和縮小に伴う開発途上国の金融不安などと関連した混乱といった不確実性が来年には、多少緩和されながら需要心理の改善に寄与するものとみられる。ただし、過去の景気回復期に比べて経済が成長する速度は遅いと予想される。カードローン滞納事態やリーマンショック以降には成長率の回復が早かったが、今回は経済成長率が来年3・6%程度の小幅上昇にとどまる見通しだ。

 世界的な金融危機以降、先進国が輸入よりも自国生産を増やすなど、貿易不均衡が調整されており、これに伴い世界中の貿易量は過去に比べ勢いが下がっている状況だ。特に韓国経済は、輸出が国内の経済成長を主導するが、貿易量の増加の速度が遅く、成長を推進する力が高まることは難しいとみられる。また、内需景気は輸出に比べ回復の速度が緩やかになる見通しだ。金利上昇に伴う家計負債の負担増加、住宅費の上昇、高齢者層の消費性向低下の持続などによって、消費増加による経済成長には大きく結びつかない状況が持続するだろう。

 今年、建設投資が数年ぶりに大幅のプラス成長を見せたが、来年は政府の住宅供給縮小方案、SOC(社会間接資本)予算の削減などで成長の勢いが再び鈍くなる見込みだ。これらの側面を考慮した場合、来年の国内経済成長率は3・6%程度にとどまると予想され、中期的にも4%台の成長率を回復するのは容易ではない見通しだ。


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