◆LG経済研「韓流の経済学」を分析◆
LG経済研究院は、インターネット検索キーワードの傾向が分かる「グーグルトレンド」を使い、過去10年のK―POPアーティストや韓国ドラマに関する検索量の推移を分析した結果、韓流への関心は、多くの経済的効果を伴うことが分かった。LG経済研究院は、「K―POPとドラマの検索データから見た韓流の現住所」というタイトルの報告書で、「K―POPや韓国ドラマを中心とした韓流の拡散が、実際に韓国を訪れる観光客数や消費財製品の輸出と高い関係性を示している」と明らかにした。
同報告書は、過去10年間に韓国の主要音楽賞を受賞したアーティストの中からグーグルで検索された123組のアーティストと、2000年以降に検索されたドラマ274本のトラフィックを分析した結果、韓流に対する関心が急速に増加する時期を経て、停滞期に突入したことが分かったとした。しかし、韓流コンテンツと韓国のエンターテインメント産業への関心は依然として日本や中国などのコンテンツに比べ相対的に高くなっていると分析した。
実際に動画サイトのユーチューブに投稿されている韓日中の音楽やドラマの動画についての反応を分析した結果、韓流音楽に対するコメントの比率はそれぞれ0・32%で、日本(0・09%)と中国(0・19%)を大きく上回った。動画を評価する「グッド!」の割合も、韓国は0・65%で、日本(0・20%)、中国(0・49%)で高かった。ドラマの場合、コメントの比率は高くないが、「グッド!」の割合は、日本や中国よりも高かった。こうした分析を元に、韓流に対する関心が文化商品として、さまざまなコンテンツへの関心にとどまらず、関連企業や産業はもちろん、韓国そのものに対する関心につながっている点に注目した。
報告書が引用した韓国銀行のデータによると、個人の文化娯楽サービス収支は、1990年以来の赤字状態が続いたが、本格的に韓流が広まった10年以降、赤字幅が減少し始め、12年と13年は2年連続で黒字に転換した。個人の文化娯楽サービス収支のうち、音響映像サービス収支の場合、サービス提供(音響・映像コンテンツ輸入)は07年以降、停滞状態であるのに対し、サービス収入(音響・映像コンテンツの輸出)は着実に増加し、13年に黒字に転換した。
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