◆中国、インドメーカーの台頭で急速にシェア下降◆
サムスン電子がアップルと世界市場で鍔迫り合いをしている間に、中国企業だけではなくインド企業までもが両社の間隙を縫って現地市場、さらには海外市場への足場を固めつつある。中国、インドの現地企業ともに世界市場の制覇という野心が見え隠れする。
中国のコンピューターメーカー・レノボ(聯想集団)が2014年1月にモトローラを買収したことで、世界スマートフォン市場においてクールパッド(酷派)やファーウェイ(華為技術)を抜いて、サムスン(32%)、アップル(16%)に次ぐ世界第3位(6%)に躍り出た(図表①)。これはレノボのシェア拡大を意味するだけでなく、中国企業が国際的に通用するブランド パワーを手に入れたことを意味する。
昨年の中国のスマートフォン市場にスポットを当ててみると、サムスン電子がトップシェアを維持しているものの、足元にはレノボだけではなくクールパッド、ファーウェイ、シャオミ(小米)、中興通訊(ZTE)などが迫っており、6位のアップルを除けば中国企業の台頭は歴然としている(図表②)。
中国企業だけのシェアを積み上げれば、中国国内の約7割に接近する。サムスン電子のシェアが昨年20・5%で1位であったとはいえ、今年第1四半期には18%に低下しており、反対に中国の通信企業と手を組んだアップルが急伸している。中低級機種のスマホ市場では中国メーカーがすでに席巻し、高級機種にも食指を伸ばし始めている。
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