◆現代経済研が報告書、2015年の住宅販売市場を予測◆
現代経済研究院は、報告書「住宅販売市場の需給分析と2015年の展望」を発表し、首都圏を中心に住宅価格上昇への期待感が高まっており、不動産市場の回復が来年にはより強くなる」との見通しを示した。
住宅市場回復への期待
昨年初めまで低迷していた不動産市場だが、住宅担保認定比率(LTV)や総負債償還比率(DTI)の緩和など、市場活性化に向けた政策が相次ぎ提示され、その効果によって売買取引が増加し、住宅販売価格も上昇している。住宅販売市場が活気を取り戻す中、この効果が持続するかどうか、今後市場がどのような特徴(地域・規模別)を持って動くのかといった関心と期待が増幅している。本研究では、住宅販売価格に影響を与える要因を需要、供給、制度面などから分析し、今後の動向を示唆する。
販売市場の需要分析
まず第一に、家計の住宅購入余力が拡大している。購入余力を示す住宅購買力指数(HAI)が2008年12月の112・5ポイントから13年6月には167・1ポイントと最高値を記録し、今後も増加が続く見通しだ。現代経済研究院が推計した「マイホーム購入余力のある世帯」も12年の521・8万世帯から13年には568・7万世帯に増加している。第二に、「購入意思」の改善がみられる。老後対策などを目的に不動産投資意欲が高まっている。不動産投資を敬遠する主な理由は、不動産価格の不確実性であるが、不動産価格が上昇するという期待が拡大するにつれて、住宅需要が増加する見通しだ。
第三に、伝貰(入居保証金)供給が不足して、伝貰価格の上昇が続いている。毎年一貫して上昇しており、今後も高値が更新される見込みだ。第四に、世帯数の増加傾向は鈍化している。これにより、中長期的に住宅の追加需要が次第に減少する現象が続くだろう。
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