◆現代経済研が報告書「製造業の輸出高度化の現状と示唆点」◆
現代経済研究院は、報告書「韓国製造業の輸出高度化の現状と示唆点」を発表し、「中国はグローバル企業の生産基地としての役割を担っている半面、産業の高度化が急速に進み韓国の地位を脅かしている」と指摘した。
2000年以降、中国、インド、ASEAN(東南アジア諸国連合)などの新興国の製造能力が飛躍的に向上し、世界の輸出市場でのシェアを高めている。特に韓国と輸出構造が類似する中国は、韓国の主力産業の多くでシェアを脅かすなど、既に脅威は可視化されている。これについて、輸出製品技術の高度化や高付加価値化が対応策として示されているが、現在のレベルがどの程度なのかについての分析は多いとは言えない。本報告書では、輸出高度化を指数化して製造先進国である日本、米国、ドイツと新興製造業大国である中国、そして韓国の製造業の高度化レベルについて調べた。
韓国の製造業は、高度化が進むにつれて、13年現在、日本やドイツと同水準にまで近付いている。韓国の輸出高度化指数は、00年94・3でドイツ(104・8)、日本(103・4)、米国(100・8)より相対的に低い水準だったが、13年には106・9で日本(111・7)よりは低いが、米国(103・0)を抜いて、ドイツ(108・5)に近い水準に上昇した。これに対し中国は、00年の77・3から13年は91・7と大幅に上昇したが、これまでのところ、依然として主要国との格差は維持されている状況にある。
一方、韓国製造業の輸出高度化指数は、主要先進国とは異なり、IT産業の比重が26・7%と依存度が高いことが分かった。主な産業別にみると、精密機器の場合、フラットディスプレーパネル(FDP)の輸出拡大による韓国の高度化指数は13年に100・4を記録し、主要先進国(ドイツ98・3、日本95・1)よりも高いレベルを維持している。しかし、韓国は精密機器輸出でFDPの割合が66%に達するなど、ドイツ、日本などに比べ、品目の多様化が進まないのが現状である。
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