◆現代経済研が報告書、東アジアの特区競争力を比較◆
現代経済研究院は、報告書「東アジア特区競争力の比較と示唆点」を発表し、韓国の経済開発特区の国際競争力が他の競争国に比べ低いと指摘した。韓国の経済自由区域への投資誘致規模は大きくはないレベルであり、開発指定地区の開発が遅れ、入居企業のうち外国人投資企業の割合も低く、開発実績が低調なのが実情である。そこで、本研究では韓国の経済特区と東アジア主要国の経済特区との比較を通じて、示唆を導き出したい。
本報告書では、国連貿易開発会議(UNCTAD)の評価方法を用いて、経済的側面、政策面、経営環境的側面などから東アジア7カ国の特区競争力を比較・分析した。東アジアの外国人直接投資が多い上位10カ国・地域のうち韓国の代表特区である仁川経済自由区域と比較可能な香港、シンガポール、台湾・高雄、中国・深圳、インドネシア・バタム、マレーシア・イスカンダルの6カ国の6特区を比較対象として選定した。
市場魅力度の部門では、中国・深圳(8・1)、シンガポール(5・1)、香港(4・6)の順となった。市場の魅力度は域内総生産、1人当たりGDP、経済成長率、経済成長率見通しなどを総合して評価した。ここでは韓国・仁川は3・1で、比較対象特区の中で最も低い水準となっている。投資の効率性部門では、中国深圳(7・2)、マレーシア・イスカンダル(6・7)、インドネシア・バタム(6・3)の順であった。投資の効率性は、特区人口、生産可能人口、生産年齢人口の割合見通し、高等教育就学率、労働者の賃金水準、産業用敷地分譲価格などを総合して評価した。韓国・仁川は5・6で、比較対象特区のうち、6位のレベルとなった。
インフラ部門では、香港(8・2)、シンガポール(7・5)、韓国・仁川(7・0)の順となった。インフラ部門は、各特区別の主要空港・航空貨物取扱量、業務用電気料金、1人当たりの電力消費量、インターネット・携帯電話加入者数、道路密度、鉄道営業距離、物流競争力指数などを総合して評価した。
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