◆産業政策研が報告書、62カ国の国家競争力◆
「差別化戦略」を基準に評価した国家競争力のランキングで、韓国は3年連続、韓日中3カ国で最も競争力が優れていると評価された。差別化戦略とは各国を比較した際の優位性を最大化させる方策のことで、例えば韓国が自動車産業で強みがあるという場合、技術力を伸ばし、コストを引き下げ、海外に積極的に輸出すれば差別化戦略のレベルが高くなる。
産業政策研究院(IPS)は、「世界62カ国の差別化戦略レベルを分析し、国家競争力を推定したところ韓国は15位で、中国は18位、日本は19位だった」と発表した。2005年から現在までの東アジア3カ国の差別化戦略のランキングを見てみると、初期には日本が韓国と中国を大きく上回っていた。その後10~11年には初めて韓国が日本を抜き、11~12年には、中国が日本を超えるなど、過去3年間に韓日中の順位に変動があった。その結果、16年には、韓・中・日の順で韓国が3カ国でトップとなった。今後は東アジア3カ国では中国が1位を奪取し、景気悪化で長く低迷していたが復活の兆しをみせている日本が2位、韓国は3位となることが懸念される。
IPSの研究員は、「韓国の国家競争力に赤信号が灯り、上昇局面に転換した日本と対比される。韓日中のうち韓国が最下位に下落するという見通しが現実となる可能性が高い」と指摘、「これを克服するには、創造力を強化し、差別化、競争力を高めることが最も緊急の課題である」と強調した。
今後上昇が予想される新興国の優位性をグループ別に分けると、①創造力指数が高いが成長率は低い安定先進国型②創造力指数と成長率が共に高いダイナミック先進国・中進国型③創造力指数は低いが、成長率が高いダイナミック途上国型④創造優位性指数と成長率が共に低迷した発展途上国・後進国型に分類することができる。この枠組みを活用して、62カ国の創造力指数、10年間の平均値に沿ったポジションを確認してみる。過去10年間、それぞれの国の原動力差に基づいて62カ国をABCD群に再分類してみると、A群は優位性を着実に発展させて上位だが、成長率は低いグループである。B群は70年~90年代に高成長を遂げ、中進国として位置する。C群は過去の原動力が高く評価されたが成長率が鈍化している。D群は現在の成長率は低いが、高い原動力を持つ国などで構成される。
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