ここから本文です

2016/10/21

<Korea Watch>国民44%「経済的に下位中間層以下」

◆現代研究所が報告書、韓国社会の信頼性と公正性を分析◆

 現代経済研究院は報告書「韓国社会の信頼性と公正性に対する認識と示唆点」を発表した。社会の信頼性は、1人当たりのGDP(国内総生産)、所得格差を示すジニ係数などの経済変数と高い関連性を示す指標である。

 社会の信頼性が高いと1人当たりのGDPも高い数値を示す一方、ジニ係数は低くなり、不平等が緩和される傾向がある。

 世界の社会科学者たちが取り組む世界価値観調査(2014)によると、韓国の社会信頼度は29・7%で、主要先進国のオランダ(66・2%)や米国(38・2%)などと比べ低い数値となっている。本報告書では、国民が感じる韓国社会の信頼度を把握するためにアンケート調査を実施し、信頼レベルを向上させるための示唆点を導き出してみたい。

 国民は周囲の人と世論主導層への信頼性において、身近な人(6・2点)を最も信頼し、政界(2・8点)を最も信頼していないことが分かった。

 一方、私的部門の信頼度レベルを測ることができる信頼できる友人の数は平均3・0人に過ぎず、韓国社会全体の信頼性は非常に低いと評価することができる。

 社会システムの評価では、民主主義の成熟(6・2点)が最も高い評価を獲得、能力に応じた補償(2・8点)が最も低い評価を記録した。一方、30年前の1980年代半ばに比べ、社会が概ね公正になったという意見がある半面、変化ないという意見が優勢だった。

 国民が体感する経済的階層については、中間層が最も高い割合(47・3%)を占めたが、下位中間層以下と感じる国民が43・9%に達し、上位中間層以上(8・9%)よりも多いことが分かった。特にアンケート調査対象のうち上位層と感じる国民は0・4%に過ぎなく、所得の分布に関係なく上位層の比重が非常に小さかった。特に年齢が高いほど下位層と感じる国民が多く、経済的階層は職業および所得と大きな関連性があると判断できる。


つづきは本紙へ