◆普及型端末が急速にシェア拡大◆
ギャラクシーやアイフォーンなど高価格端末が多数派だったスマートフォン市場が変革期に入った。価格競争力に優れ、性能も兼ね備えた普及型スマートフォンが消費者の心をつかんでいる。2~3年前までは、韓国内のスマートフォン10台のうち、中・低価格の普及型スマートフォンの割合は1台に過ぎなかった。しかし、最近では10台のうち3台を超え、時間が経つにつれ更に増えると予想される。
2014年末までは、国内の移動通信キャリアは、サムスン電子、LG電子、アップルなどといった主力スマートフォンメーカーが100万ウォン前後の新製品を発表すれば当たり前のように消費者は購入した。しかし、15年頃から一転、核心部品の汎用化などスマートフォン製造技術の敷居が低くなり、中国メーカーが各国の移動通信キャリアの要望を反映したカスタム型の低価格スマートフォンを販売する事例が増えている。またメーカー側が移動通信キャリアに普及型スマートフォンの企画を提案することも頻繁になってきている。
業界関係者は、「中国を中心にコストパフォーマンスに優れた低コストのスマートフォンを製造できるメーカーが大幅に増えた。高級機並みの性能とデザインを備えたスマートフォンを手頃な価格で購入することができるよう作成された製造環境の変化が中低価格スマートフォンの拡大を支えている」と述べた。
専門家は、米グーグルが提供するOS(基本ソフト)アンドロイドの存在もスマートフォンメーカーの増加に大きく寄与したと分析した。メーカーはスマートフォン1台当たり2~5㌦程度のロイヤルティーをグーグルに支払うだけで、アップルのiOSやサムスン電子のタイゼンのように、独自のOSがなくてもアンドロイドベースのスマートフォンを製造することができる。調査機関のオープンシグナルによると、15年1~8月の世界で販売されたアンドロイド搭載端末は計2万4093機種に及ぶ。13年の1万1868機種、14年の1万8796機種に続き、毎年急激に増加している。
普及型スマートフォンが国内外で人気を集めているのは、プラットフォームが同じ製品を大量生産し、品質を安定化すると同時に、コストを下げる「一石二鳥」の効果を上げているからだ。
専門家は、スマートフォン業界が、過去に高価格パソコン市場が崩壊した後に低コストの組立パソコン市場が形成されたと同様、中低価格のスマートフォンブームはしばらく続くとの見通しである。
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