◆現代経済研が報告書、韓国のサービス輸出の実態を調査◆
現代経済研究院は報告書、「OECD(経済協力開発機構)比較を通じて見た韓国のサービス輸出の実態と競争力」を発表し、韓国を含むOECD加盟34カ国で、韓国の商品輸出は4位、サービス輸出は12位の水準にあることが分かった。
OECD加盟国のサービス輸出は、2014年に3・5兆㌦で史上最高値を記録した。総輸出(商品とサービスの合計)増加によるサービス輸出の寄与率も10年以降着実に上昇し、14年に59・8%を記録するなど、輸出拡大の重要な原動力となっている。しかし、韓国は総輸出に占めるサービス輸出の割合が、15年第3四半期(7~9月)の累積基準は15・1%で、OECD平均の29・2%に比べ半分に過ぎず、輸出増加に対する寄与率も低い。ここでは韓国のサービス輸出の現状と競争力をOECD加盟国との比較を通じて示唆点を提示してみる。
韓国のサービス輸出の現状を把握するためBPM6(国際収支マニュアル第6版)基準の国際収支上のサービス輸出統計を利用して、OECD加盟国と比較・分析を行った。分析期間は06年から15年の第3四半期まで(ただし、サービスの輸出項目別の分析は06~14年まで)、分析対象は規模、増加率、数値、産業別の構成、国際競争力の5部門からなる。
まず、韓国のサービス輸出規模は、OECD主要国に比べ微弱なレベルにある。韓国のサービス輸出額は、06年に572億㌦から14年に1121億㌦に増加した。しかし、韓国の06~14年の平均サービスの輸出額は874億㌦で、OECD平均の884億㌦に少し下回っている。特に、サービス最大の輸出国である米国の約15%、商品輸出の割合が高いドイツ比でも約39%と微弱なレベルである。また、韓国はOECD内のサービス輸出順位も12位で商品輸出順位の4位に比べて低く、順位間の格差も主要輸出国の中で最も大きかった。
第2に韓国のサービス輸出増加率も、最近のOECD平均よりも急速に鈍化している。韓国のサービス輸出は、06~14年の年平均増加率が8・8%で、OECD平均の6・2%よりも高かった。しかし、最近5年間(10~14年)の韓国のサービス輸出年平均増加率は7・7%で、前の5年(06~10年)の平均の9・8%に比べ2・1%下落した。しかし、OECD加盟国は、同期間に6・3%から6・1%に0・2%の下落にとどまった。これは、韓国サービス輸出の輸送、金融サービスが、最近5年間でマイナス成長し、建設、保険サービスの増加幅も大きく低下したことに起因する。
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