◆現代経済研が報告書、韓国製造業の景気分析◆
国内製造業の在庫率が、2008年末の世界金融危機以来の高水準を記録した。電子・自動車産業の在庫率が急上昇して世界的な需要不振、景気低迷の直撃を受けている。在庫負担による稼働率の低下はもちろん、設備投資の縮小が懸念されている状況である。現代経済研究院は報告書「在庫率で見た国内製造業景気と示唆点」を発表した。
企業にとって在庫は生産活動における緩衝剤の役割をする。企業は適切なレベルの在庫維持を通じて需要変動を吸収する。また、在庫は業界の景気循環を示す重要な尺度でもある。企業の在庫増加と減少、出荷の増加と減少を見ることで業界固有の景気循環の流れを知ることができる代理指標としても使用可能だ。本報告書では、最近の製造業の在庫の流れと景気循環の関係を分析し、製造業の業種別景気循環を分析した。
最近、製造業における在庫率が世界的な金融危機が襲った08年末以来の高値を記録しており、傾向的にも在庫率が急増している。16年1月の製造業の在庫率は128・4%で、08年12月の129・5%以来、85カ月ぶりに最高値を記録した。在庫率が高くなるということは、商品の出荷よりも在庫が蓄積されるスピードが速いことを意味する。製造業在庫率の長期トレンドラインも10年以降、急激な上昇を見せている。
製造業の在庫率と景気の相関関係や製造業の出荷、在庫推移などを考慮すると、製造業の景気は下降する様相を示している。
製造業の在庫率と景気循環の相関関係を分析した結果、景気下降期は製造業の在庫率が上がり、景気上昇期には在庫率が落ちるという関係が明らかになった。最近、製造業の出荷増加率は急減する一方で、在庫増加率は徐々に高まる傾向にあり、景気下降期の様相を示している。
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