◆現代研究所が報告書、20年間に年平均わずか1.2%◆
現代経済研究院は報告書「韓国の消費財貿易の問題点と課題」を発表した。世界で消費財(個人・家庭用製品)の貿易規模が継続的に拡大する中、世界の消費財貿易に占める韓国の割合は縮小している。
世界の消費財貿易の規模は、1995年の約1・9兆㌦から14年には約6・3兆㌦と約3・3倍拡大した。同期間に韓国の消費財貿易規模も278・5億㌦から705・8億㌦に約2・5倍増加した。しかし、世界の消費財貿易に占める韓国の割合は、1995年の1・5%から14年には1・1%に減少した。ここでは韓国の消費財貿易の問題から示唆点を導き出してみる。
韓国消費財貿易の問題点を導き出すため、韓国の世界消費財貿易における地位の変化、消費財貿易の現状、交易全体に占める消費財貿易の地位と貢献度、地域間および商品別貿易の現況などを分析した結果は以下の通りである。
世界の消費財総輸出に占める韓国の割合が大きく鈍化し、世界の消費財交易内の順位が急速に下落した。世界の消費財総輸出に占める韓国の割合は95年の2・1%から14年には0・8%に下落し、消費財輸出順位も同期間14位から29位に急落した。これにより、世界における消費財貿易順位も、00年の15位から14年には21位に下落した。一方、世界の消費財の総輸入に占める韓国の割合は、95年の0・9%から1・5%に、世界ランクは19位から16位に上昇した。
消費財貿易の現状としては、韓国の場合、消費財輸入が消費財の輸出増加率を大きく上回り、貿易指数を大きく悪化させた。韓国の消費財貿易の増加率は、90年代半ば以降、1%台半ば程度に過ぎなかったが、10年以降10%を上回るほど急速に上昇した。これは、消費財輸出よりも輸入が急速に増加したことが原因で、消費財貿易収支を大きく悪化させている。
韓国の消費財輸出は、95年の196・8億㌦から14年には244・2億㌦へと年平均1・2%の増加率だが、消費財輸入は同期間に81・6億㌦から461・6億㌦に年平均10・1%増加した。この結果、韓国の消費財貿易収支は、95年に115・2億㌦の黒字を記録して以来、持続的に悪化し、14年には217・3億㌦の赤字を記録した。
地域別の消費財交易現況をみてみると、対アジア消費財貿易の比重が拡大する中、アフリカを除く全地域での消費財貿易収支の悪化が進んでいる。
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