◆現代経済研が報告書、トランプ氏当選が韓国経済に及ぼす影響を分析◆
現代経済研究院は、報告書「トランプ当選が韓国経済に及ぼす影響」を発表した。11月8日、ドナルド・トランプ氏がヒラリー・クリントン氏を破って第45代米国大統領に当選した。本報告書では、ドナルド・トランプの経済政策に焦点を合わせ、大統領選挙公約を分析し、米国経済の行方と国内経済に及ぼす影響を分析する。
まず、ドナルド・トランプ氏の主な公約を通じてどのように経済政策を進めていくのか。トランプ氏は、経済成長の原動力として大規模なインフラ投資と雇用創出を推進し、アウトソーシング(外部委託)や不法滞在者の流入などによって失われた仕事を取り戻すという公約を掲げた。そして、大規模なインフラ投資により立ち遅れた都市基盤施設の強化を約束した。エネルギー開発関連の規制緩和を通じた追加税収と民間資本を通じて財源を調達する計画だ。
貿易とエネルギー政策については保護貿易主義を強調し、化石燃料の生産拡大によるエネルギーの独立を推進すると公約した。共和党予備選の遊説からトランプ氏は極端な保護貿易主義を主張しており、既に締結した貿易協定の再交渉、中国に対する新たな貿易関税の導入を示唆した。また、約50兆㌦と推定されているシェールガスと天然ガスの生産を拡大してエネルギー自立度の向上を図る。
特に大規模な対中貿易赤字への批判と、これを改善する必要があるという声が高まっている。米国の貿易赤字は、2015年は7526億㌦と過去最高を記録した06年の8373億㌦に肉迫しており、このうち半分に近い赤字が中国との貿易で発生した。このため、米国は為替操作国指定、反ダンピング関税などを通じて、中国などの大規模な貿易赤字が発生する特定の国を牽制している。
税制政策に対する公約の中では、所得税と法人税の引き下げや相続税の廃止などの減税、金融産業政策公約として金融機関に対する規制緩和を通じた産業競争力の強化が重要である。所得税率の適用区分を簡素化し、税率を引き下げ、相続税などの主な税金は廃止するとした。また、米国企業が働きやすい環境を作るために法人税率は35%から15%に引き下げるという公約を掲げた。
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