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2017/01/20

<Korea Watch>政治リスク波及の影響甚大

◆現代経済研が報告書、2017年の韓国経済を分析◆

 現代経済研究院は報告書「2017年に韓国経済見通し」の修正版を発表した。韓国経済は深刻な不況局面に入ったと判断される。特に、予測しなかった政治の不確実性が家計と企業の経済心理を悪化させ、内需部門の困難が加重。民間消費と設備投資の停滞は、経済が持ち堪える水準を超えている。成長を牽引していた建設の景気は、大幅に弱化する兆候がみられる。雇用市場が冷え込む兆しの中、物価上昇の圧力が需要側でなく供給側の要因で高まっており、庶民経済が厳しくなる可能性が漸増。ただし、輸出部門で一部反騰信号が表れている点は、肯定的と評価される。

 昨年9月(現代経済研究院が2017年の韓国経済を予測した時期)当時には予想できなかった国内政治リスクが発生。この政治リスクは、波及の影響が甚大だ。早期に解消しなければ、2017年上半期の景気に対して非常に否定的な影響を及ぼす可能性が高い。しかし、現実的な問題として政策当局が景気下方リスクに対応する余力は制限的であるとみられる。

 昨年9月当時、国内経済主体の心理は概して改善する様子を見せ、政策的対応の如何によって景気回復の傾向が表れると予想された。

 だが、予想できなかった政治リスクのために経済主体の心理が急速に悪化しており、とりわけ消費心理の冷え込みは深刻な水準だ。最近、管理中心に旋回している不動産対策の施行により、韓国経済を支えてきた建設の景気鈍化が予想より早く進む可能性も、内需景気回復を難しくしている。

 政治リスクが早期に解消しない場合、内需景気の不況がさらに深化すると予想される。現代経済研究院は2017年の韓国経済の成長率について、既存の2・6%(昨年9月の予測)より0・3㌽下方修正した2・3%を提示する。全般的な景気の流れは上半期より下半期に改善する「上低下高」を示すと予想されるが、その回復傾向は制限的とみられる。

 2017年の民間消費増加率で2%を超えることは、容易なことでない。消費心理の萎縮、雇用市場の悪化など景気的要因、家計負債の元利金償還の負担、住居費負担の増加など構造的要因が持続的に家計消費を萎縮させるだろう。


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