◆現代経済研が報告書、第4次産業革命の人材育成を分析◆
現代経済研究院は報告書「第4次産業革命時代の人材育成の方向」を発表した。第4次産業革命の進展に応じて、産業や企業の競争基盤が急速に変化しているだけでなく、競争の優位性を確保するための国家間、企業間による創意的人材争奪戦がより一層深刻化する見通しだ。第4次産業革命の環境下では情報とデータの継続的な生成と活用の仕方に応じて産業や企業だけでなく、国際競争力が決定されるため、新たな価値を生み出す人材の重要性がこれまでに増してより大きくなっている。したがって第4次産業革命に適切な対応をすべく、国内の人材競争力の把握と政策代案の用意が急務である。
韓国の人材競争力を「人材への投資」と「人材供給」、「人材の活用」、「人材環境」の4つの側面から見た結果は次の通りである。特に本稿では、一般的な人材だけでなく、第4次産業革命で重要な役割を担う科学技術関連の人材とIT関連人材の競争力に注目した。
韓国はOECD(経済協力開発機構)加盟国で平均以上の教育投資をはじめ、高等教育など教育水準は高いが、1人当たりの高等教育投資の規模や職業訓練レベルは主要競争国に比べ相対的に低かった。2013年時点の韓国のGDP比における教育投資の割合は5・9%で、OECD平均の5・2%より0・7㌽高かった。これはOECD加盟諸国の中で8番目に高い水準だ。また、韓国の高等教育就学率ランキングは世界2位で、5位の米国や主要競争国の日本やドイツ、中国に比べても高かった。しかし、高等教育における1人当たりの投資規模は13年基準で約9323㌦と、OECD平均の59・1%に過ぎなかった。また、社員教育レベルは世界38位で、10位の日本や12位のドイツ、15位の米国などと比べ相対的に低かった。
韓国は科学技術人材の絶対的供給規模が非常に小さいだけでなく、IT人材の供給も相対的に劣勢だ。14年基準の韓国の科学技術関連の学士号取得者は約12・3万人で、日本の約15・2万人、ドイツの約18・2万人、米国の約46・7万人に比べ圧倒的に少ない。
さらに高水準のデータや情報を活用できる科学分野のみに限定すれば、韓国は約3・0万人で、日本とは同程度であるが、ドイツの半分にも及ばず、米国とは9倍以上の差がある。
IT産業人材の規模も、韓国は約88・7万人で、日本とドイツのそれぞれ約78・2%、約74・1%の水準であり、300万人をはるかに上回る中国や米国とは比較にならない規模である。
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