◆現代経済研が報告書 新政権の経済、対北政策を分析◆
現代経済研究院は報告書「新政府の経済・対北朝鮮政策に対する期待効果」を発表した。第19代大統領に就任した文在寅新大統領は、国民が主人公である大韓民国、共に成長する大韓民国、平和・安全な大韓民国、持続的成長が可能で活気のある大韓民国の4大ビジョンとそれを達成するための12の約束を示し、「国らしい国、国民が主人公になる真の大韓民国」をつくると強調した。
韓国経済は潜在成長率が2%台前半に下落する傾向であり、1人当たりの国民所得が長期間にわたり2万㌦台から抜け出せずにいる。このため、新政権は雇用と所得拡大に基づく成長構造の確立、未来型と主力産業の育成を通じた低成長からの脱出、社会的統合と福祉公平性を強調する持続可能な成長を追求するものと予想される。
国内主力産業が成熟期に入り成長が停滞する中、「第4次産業革命」といった産業環境が急速に変化している。これについて文新大統領は、「第4次産業革命」の準備など、将来の新たな成長動力を拡充し、製造業や主力産業の競争力強化を通じた経済大国に飛躍するための公約を掲げている。
低付加価値の輸出構造に加え、新興国の追い上げに遭うという脆弱な状況では、台頭するグローバル保護貿易主義の圧力に耐えかねる状況にある。このため、国内輸出競争力の確保と対応力の強化を図るため、輸出構造の高度化、「隠れたチャンピオン(hidden champions)」と呼ぶべき韓国型中小企業の育成、組織力の強化などの政策を発表した。
国内の労働市場の雇用創出力が大きく低下する中、労働条件の改善が不十分であり、労働市場の二重構造が継続的に拡大している。新政府の雇用政策は、公共部門の新規採用と新規雇用の創出、労働時間の短縮や最低賃金の引き上げなどを通じた雇用の質改善、労働市場の構造改善など総合的な労働市場対策が含まれている。
経済規模に比べて支出が少ない福祉に対してニーズが拡大する中で、生活費の負担が継続的に増大し、家計を圧迫、内需低迷の原因として作用している。このため低所得層を対象とした所得支援と生活保障制度が強化される見込みだ。
そして障害者、外国人など社会的弱者への支援も強化されるとしている。また、住宅問題を解決し、住居費の負担や家計の生活費を削減するための公約を示した。
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