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2017/07/21

<Korea Watch>シルバー人材の活用を

◆現代研究研が報告書、高学歴ベビーブーマーの雇用を分析◆

 現代経済研究院は、報告書「高学歴ベビーブーマーと高齢者雇用解剖」を発表し、韓国は世界的にも急激な高齢化を迎えている。高齢化の主役であるベビーブーマーは16・7%が大卒以上の高学歴者であり、このうち6人に1人は勤続年数が30年を超えている。本稿では、高齢化と高学歴化が加速する傾向を考慮し、ホワイトカラーが大多数を占めていた大卒以上の中高年(1963年以前生まれ)の労働者、いわゆる「シルバーカラー」雇用のために多角的な分析を通じて、大量定年退職に合わせ、高学歴高齢層のための望ましい雇用政策の方向について分析する。

 シルバーカラーは2016年末時点で91万人を数え、55歳以上の労働者の5人に1人が該当する。シルバーカラーの高齢者は、学歴に関係なく、正規職の減少に伴う人員整理などにより、臨時採用や自営業を経験し、年齢を重ねるごとに現役時代の地位の断絶や悪化を経験したことが分かった。60歳を基準に年齢による雇用選好度の差がはっきりし、組織の規模が大きいほど概ね55歳以上の中高年の雇用に消極的であり、シルバーカラー4人のうち3人(73・6%)は、従事者100人未満の中小規模組織に従事している。従事者300人以上の大規模組織の場合、中高齢層の雇用割合が低いだけでなく、採用の伸びが非常に遅い増加傾向を見せており、従事者300人未満の中小規模組織では、1990年代以降、中高齢者の雇用が概ね上昇する傾向にあるが、シルバーカラー雇用は非常に低迷状況にある。全体として年齢増加に伴い受け入れに難色を示す企業が明確で、「事業施設管理・支援サービス業」への職種希望が最も多かった。

 シルバーカラーのベビーブーマーは、主に専門技術産業での経歴断絶がはっきりし、高齢者は「事業施設管理・支援サービス業」や「協会・団体など」への職種転換が多かった。つまり年を取るほど、自分が元いた仕事と別の仕事に就く可能性が大きいことが分かった。マンション警備員などの「事業施設管理・支援サービス業」への転換事例が多く、協会や団体への移動も目立った。


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