◆現代経済研が報告書、韓国経済の7大問題を研究◆
現代経済研究院は、報告書「2018年韓国経済7大問題研究」を発表した。経済政策の転換により18年の韓国経済は3%台の成長が期待されているが、回復の障害となる様々なリスクが常に存在しており、2%台の成長が固定化する可能性が高い。ここでは18年の韓国経済の争点に浮上するとみられる7つの課題を部門別に選定し、対応策を模索してみる。
①人が中心の経済で3%台の中速成長が可能―経済回復の源泉を家計部門の所得増大に置く所得主導の成長の実効性の論議が加速すると予想される。所得主導の成長論の主な論旨は、低所得層の所得が減少し、収入階層間の二極化が深刻化して、これを解決することが成長の源泉というものだ。一方、所得が増加すると、消費が拡大する効果に比べ、企業の経営環境悪化に伴う投資や雇用の減少効果がより大きくなる可能性があり、所得主導の成長が主張する経済成長の向上効果が半減する可能性を懸念する声がある。
②不動産景気はソフトランディングするのか、ハードランディングするのか―18年の不動産市場は、全国的に安定すると予想されるが、国内景気の萎縮、家計負債問題が再燃する場合、不動産景気のハードランディングの可能性も常に存在する。全国的に需要に対し供給が豊富で、政府が一貫性のある不動産需要抑制政策を広げており、18年の不動産景気は軟着陸する可能性が高い。ただし、国内景気の萎縮、家計負債の不良化、基準金利の急な上昇などが表面化した場合、不動産市場がハードランディングする恐れがある。
③SOCの過少投資で将来の成長エンジンが弱体化―SOC(社会間接資本)投資は量的・質的共に十分でない状況と判断される。ここで、中長期的にSOCの過小投資が持続する場合、成長の可能性を逸する可能性が高い。SOC投資は景気浮揚と雇用誘発効果が高く、インフラ構築を通じて、中長期的な成長潜在力を拡充する上でも重要な役割を果たしている。しかし、SOC投資予算は15年以降、毎年減少しており、GDP比でも低下している。こうした中、交通、物流など、国内インフラの国際競争力レベルは全体的に低下傾向をみせており、老朽化現象が進んでいるのが実情である。
④財政健全性の議論、否定論VS肯定論―人が中心の持続成長の経済を裏付けるための予算が編成されたが、今後の経済成長の不振による税収確保の限界により、財政の健全性に対する懸念が常に存在する。
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