◆現代経済研が報告書、韓日中の推進現況を分析◆
現代経済研究院は報告書「韓日中のスマートシティ推進現況と示唆点」を発表した。世界は都市の居住人口の急速な増加にインフラ不足、交通混雑、犯罪などの都市問題が深刻化している。さらに、エネルギー消費の増大などによる環境汚染の問題が続く中、持続可能な都市を構築するための関心が高まり、情報通信技術(ICT)を組み合わせたスマートシティの構築が加速している。一方、世界のスマートシティ市場は2020年までに約1兆6000億㌦に達すると予想されるなど、関連市場が拡大している。特に17年の第1四半期のアジア太平洋地域(約70件)のスマートシティプロジェクトは、欧州(約80件)の次に多く、急速に市場規模が成長している。本稿では、アジア市場における域内リーディングカントリーである韓国、日本、中国のスマートシティ構築の戦略と事例を中心に関連状況を調べ、示唆点を提示するものである。
韓国は競争力のあるICTを基盤に、国家レベルの新成長産業の育成に向け、スマートシティ事業を進めている。06年の情報通信部(現・科学技術情報通信部)は、「U―City構築活性化基本計画」を導入し、未来型先端都市建設のための詳細な課題を樹立、08年に国土交通部は、「ユビキタス都市建設などの関連法律制定」を通じてU―City事業を本格化させた。以降、15年の未来創造科学部(現・科学技術情報通信部)は「グローバル実証団地造成事業」、16年には、国土交通部の「特化型実証団地造成計画」などを通じた技術の開発と統合プラットフォームの構築、需要者中心のサービスの発掘、海外市場への進出などの政策を推進している。
中国は急激な都市人口の増加に伴うインフラ不足、都市間の発展格差を解消するためのスマートシティ政策を進めている。スマートシティのポリシーは、13年から中央政府が直接管理して推進中で、国務院傘下の住宅都市農村建設部が「320スマートシティ造成計画」を発表した。14年には、高速インターネット回線の普及、情報化とインフラ施設のスマート化などを目指し「新型都市化計画」を策定した。また、5カ年計画の中でも特に「都市化戦略」を推進中であり、20年までにスマートシティ事業に約85兆㌆を投入する計画だ。
日本は災害復旧、災害予防、エネルギー効率などを中心に、スマートシティの構築政策を推進している。11年の東日本大震災以降、被災地の復旧と防災のための方策としてスマートシティの構築を本格化し、成功モデルの海外市場進出のため関連事業の目標が策定されている。
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