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2018/02/09

<Korea Watch>今年も回復傾向を持続

◆現代経済研が報告書、企業経営環境見直しを分析◆

 現代経済研究院は報告書「2018 年企業経営環境の見通しと示唆点」を発表した。2017年の国内経済は新政権の発足により、政治的な不確実性が解消され、下半期に執行された補正予算は景気回復に寄与した。中国のTHAAD(高高度ミサイル防衛システム)報復は、企業に困難を来したが、半導体を中心に輸出景気が堅調な流れを示し、内需も徐々に回復局面に入った。韓国経済は、2018年も前年に続き 回復傾向を持続することが期待される。しかし、米国の保護貿易主義の強化、国内の家計負債問題など、いくつかの不安要因が常に存在している。これら要因が現実のものとなれば、景気回復は制限されるだろう。今回アンケート調査を行い、主要企業が2018年の国内外の経済状況と企業経営環境をどのように認識しているか把握し、示唆点を導き出す。

 2018年の世界経済は、2017年と似たものになると予想される。半数以上(52・5%)の企業が、今年の世界経済は昨年と似ていると答えた。そのうち前年度より良くなると答えた企業は39・4%に達した。一方、2017年より悪化すると答えた企業は8・1%に過ぎなかった。ただし、多くの企業が米国発の不安要因が世界経済に与えるマイナスの影響を懸念している。米国の保護貿易強化(46・9%)、あるいは金利正常化(22・4%)が、世界経済の主な不安要因と回答した企業が過半数を上回った。国内経済は、一時的に停滞して成長率は小幅に下落する可能性が高い。 回復が徐々に拡大すると回答した企業(38・4%)は、低迷局面に再び入ると回答した企業(9・1%)より多かったが、回復が一時的に停滞すると回答した企業(52・5%)より少なかった。成長率も前年より小幅下落の見通しだ。 昨年より低い2%台後半の成長率を予想する企業の割合が半分を上回る54・5%であった。 一方、国内経済に負担を与える可能性がある要因としては、利上げ(28・3%)、家計負債(27・3%)、投資萎縮(25・3%)が挙げられた。ウォン高、原油高、雇用不振などについては、それほど懸念はしていないものと調査された。

 企業経営環境の見通しとしては、為替レートは前年度より下がり、原油価格は似たレベルを維持する可能性が高いという回答が多かった。ウォンの対ドル為替レートは半数近い企業(46・4%)が 1㌦=1050㌆~1100㌆で形成されると予測した。

 一方、昨年と同様1100㌆~1150㌆という回答は32・0%であった。


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