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2018/08/24

<Korea Watch>韓国猛追の速度上げる中国

◆現代経済研が報告書、韓中の輸出構造と技術格差を分析◆

 現代経済研究院は、報告書「韓中輸出構造の変化の比較と示唆点」を通じて、韓国と中国両国の技術格差は、2014年の1・4年から16年には1年に縮まったと発表した。韓国の技術優位性は維持されたが、ほとんどの分野で格差が減少した。このように近年の中国の価格および非価格競争力が強化され、韓国の輸出競争力を脅かしている。米中貿易戦争により人民元の価値が下落している中、相対的に韓国ウォンは地政学的リスクの縮小などによって下落幅は大きくない。このため人民元レートが下落し、中国の価格競争力が強化されている。また、中国の産業および技術競争力が向上して韓国との技術格差が縮小するなど韓国との産業競争が深刻化している。ここでは世界市場を対象に韓国と中国の輸出構造の変化を比較して示唆点を導く。

 韓国と中国の輸出構造の変化を国別、加工段階別、技術水準別、輸出競合および品目別に分けて調べた。まず、国別で中国は上位5大輸出国への依存度が低くなった半面、韓国は一定水準を維持した。韓国の上位5大輸出国への依存度が00年の55・3%から17年には56・5%に小幅増加した。この間、中国依存を深めたが最近では脱中国が進み、ベトナムが上位5大輸出国入りするなど、順位および依存度の変化が起きた。一方、中国は上位5大輸出国の比率が00年の63・7%から17年には44・9%へと縮小し、ベトナムが主な輸出国に浮上した点を除けば、その他の国の順位に大きな変動はなかった。

 加工段階別では、韓中共に最終材は縮小し、中間材が増えている。加工段階別に輸出比率の変化はあるが相変わらず韓国は中間材、中国は最終材の比重が最も高い輸出構造を維持した。韓国は部品・部分品を中心に中間材の輸出比重が00年の59・8%から16年は64・0%に増加した半面、最終材輸出比重は同期間に39・8%から35・4%に縮小した。中国も最終材の輸出比重は00年の61・0%から16年には56・5%に縮小したが、相変わらず最も高い比重を占める。一方、部品・部分品を中心に中間材の輸出比重が同期間に35・1%から42・6%に拡大した。

 技術水準別では、韓国の高位技術製造業の輸出比重は00年代初期に比べて下落した半面、中国は持続的に増加した。韓国は高位技術製造業の輸出比重が00年の35・8%から11年に26・5%まで縮小したが、16年は30・4%と再び増加傾向に転じた。これは通信機器および部品輸出が縮小する中、半導体およびトランジスタ輸出が増加しているためだ。


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