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2018/10/19

<Korea Watch>来年2%台の成長見込み

◆現代経済研が報告書、2019年の国内外経済の7大問題点を分析◆

 現代経済研究院は報告書「2019年国内外経済の7大問題」を発表した。景気が振るわず、潜在成長力の拡充が容易ではない韓国経済は、18年に続き19年も2%台の成長にとどまる可能性が高い。これに対し19年の韓国経済で争点に浮上すると予想される7大問題を選定し、対応策を模索する。

 ①構造的長期沈滞の論議―韓国経済は投資萎縮および消費不振の長期化が予想され、労働力投入の縮小と労働生産性の停滞など、構造的な長期沈滞に直面している。19年も2%台の低成長が続き、民間部門の経済成長に対する寄与率が縮小する流れが維持される見込みだ。また、企業の投資は萎縮する半面、内部留保が増えるなど成長動力が喪失する憂慮がある。家計の立場からは高齢化が進む中で壮年層の消費性向下落幅が大きく、消費不振が長期化する可能性が高い。今後、労働投入が経済成長にマイナスの影響を及ぼすと予想される中で労働投入縮小の対案になり得る労働生産性の改善も大きく成り立たないでいる。

 ②消費の不均衡、内需基盤の悪化につながるか?―19年の民間消費は投資に比べて良好な水準となる予想だが、消費心理が悪化する中で海外消費の急増、政府消費に依存した消費増加などで内需基盤が悪化する可能性がある。17年下半期以降、国内経済は民間消費と政府財政支出の拡大で消費部門が相対的に高い成長寄与度を記録した。17年下半期以降、消費者心理が悪化しており、19年は相対的に民間消費が萎縮する可能性が高い中、海外支出と海外直接購入が外国人の国内支出より急速に増加して内需基盤が悪化し、政府支出の拡大による民間消費拡大が家計の消費拡充には制限的にしか作用しない可能性が存在する。

 ③半導体に依存する韓国経済、次は?―韓国経済は輸出および投資の側面から半導体に依存して成長してきたが、19年は世界的に半導体市場の成長鈍化が懸念されており、半導体に代わる新産業の摸索が必要な状況だ。また、半導体部門の設備投資の比重も増加しており、経済における半導体依存が深刻化している。だが、18~19年の世界の半導体市場の鈍化見通し、それに加え中国の大規模半導体投資など、半導体品目の下方リスクが拡大している。半導体市場の成長鈍化など、輸出下方リスクを補完する新産業の摸索が求められる状況だ。


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