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2019/05/10

<Korea Watch>韓国の対中国・ASEAN貿易依存度38%

◆現代経済研究所が報告書、「ChASEANリスク」の拡大を分析◆

 現代経済研究院は、報告書「ChASEANリスク拡大の背景と示唆点」を発表し、韓国の貿易依存度が38%に達する中国+ASEAN(東南アジア諸国連合)を意味するChASEAN諸国の経済リスクが増加しており、これに備えなければならないと指摘した。

 米中貿易紛争が終息しない中、中国の景気減速に歯止めがかからない。

 中国の経済依存度が相対的に高いASEAN諸国の経済リスクも増加しており、チャイナリスクに起因するASEAN諸国の下方圧力がさらに大きくなる可能性もあると分析した。

 まず、ASEAN諸国の景気下方圧力の原因として、世界景気の減速懸念の拡大を挙げた。世界の景気先行指数が下落する中、IMFなどの主要機関が世界の経済成長率を下方修正しており、世界的な景気下降が本格化するものと予想した。

 IMFの世界経済見通しによると、世界的な景気のピークは2017年であり、2019年現在、世界経済は下降局面にあると判断される。2019年4月にIMFは貿易紛争の緊張や政策の不確実性などを反映して、2019年の経済成長率見通しを3・7%(2018年10月)から3・3%に下方修正した。

 チャイナリスクはASEAN諸国の景気に大きな影響を与える直接的な要因である。中国の経済成長率が鈍化すると予想される中、小売販売や投資、輸出など、内需・外需指標が鈍化しているからである。

 2018年の中国の経済成長率は、米中貿易紛争などの不確実性要因によって6・6%と小幅下落しており、IMFによると2019年の中国の経済成長率は6・3%に鈍化する見込みである。中国は製造業を中心に、産業景気の不確実性が依然として存在している中での債務リスクも広がっている。

 一方、ASEANは対内的にも対外的にも景気低迷の要因が存在すると判断した。ASEAN5カ国の今後の経済成長率が小幅鈍化すると予想されるからである。ASEAN諸国の対中輸出の割合は増加傾向を見せ、2018年基準で12~17%を占めている。


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