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2019/01/11

<Korea Watch>世界経済の鈍化と国内景気低迷へ

◆現代経済研が報告書、今年の経済成長率2・5%予測◆

 現代経済研究院は、報告書「2019年韓国経済修正見通し」を公開した。世界経済の鈍化と国内景気の低迷が予想され、経済成長率の見通しを従来の2・6%から2・5%に下方修正した。雇用萎縮が続く中、消費心理が悪化しており、家計負債の返済負担などで、民間消費の回復が制限されるという分析だ。

 分野別に見ると、民間消費は増加率が昨年に比べ、小幅鈍化する見通しだ。来年の民間消費は2・4%の増加にとどまり、昨年(2・7%)よりも増加傾向が鈍化すると予想した。半面、賃金労働者の実質賃金の増加、労働時間の短縮に伴う余暇時間の拡大、政府の低所得層支援政策などは、民間消費の改善に積極的に作用すると予想される。

 しかし、萎縮した労働市場の不十分な改善スピードに加え、景気低迷の懸念に伴う消費心理の悪化、金利上昇に伴う元利金償還負担の拡大、資産価格の下落などが、民間消費の回復を制限するものと予想した。

 建設投資の増加率はマイナス幅が拡大する見通しだ。建築部門が住宅建設を中心に投資減少を見せ、建設投資の景気下降が本格化する見通しだ。さらに着工面積の減少、不動産市場の鈍化など、建築・建設部門の不振が持続し、2019年の建設投資は2018年よりマイナス増加幅が大きくなるものと思われる。

 設備投資は、低い増加を示す見通しだ。政府の革新成長基調に起因する投資規模の増加、2018年後半のベース効果の影響などで2019年は小幅反発すると予想されるが、世界景気と輸出景気の鈍化、半導体産業への投資の縮小、資金調達条件の悪化などで増加率は低いレベルにとどまる見通しだ。

 輸出の増加率は昨年比で縮小する見通しだ。主要先進国と中国の景気減速による輸出市場の輸入需要鈍化、中国における企業部門の債務不履行の可能性や米中貿易戦争の懸念など、中国市場の下方リスク、半導体市場の成長鈍化などの影響があるためだ。


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