◆現代経済研が報告書、今年のグローバル経済トレンド発表◆
現代経済研究院は、最近の主な国内外の分析資料などをもとに、政治・経済・産業経営・技術・エネルギー・社会文化分野における「2019年グローバルトレンド」を発表した。同報告書は、疲れた心身の回復を中心とする「充電社会」をトレンドの一つに挙げた。ロボット普及による失業の恐怖、負の二極化の深化による相対的剥奪感の増大などに対応して、経済的な豊かさより精神的幸福を追求する傾向があり、デジタル中毒からの解放とヒーリング(癒し)産業の発展が、今年世界中の流れとして表面化するとの見通しだ。
報告書は、情報肥大とデジタル依存によるデジタル中毒被害から抜け出そうとする傾向がより顕著になると予想。デジタル化やインターネットによって拡大した情報が利用者にスモッグ(公害)のように降りかかる「データスモッグ」現象から脱し、疲れた心身の回復に重点を置いた関連産業の発展が予想されるとした。
米国の情報通信サービス企業シスコは、世界における月平均のモバイルデータ通信量は、2017年に115億㌐バイトを記録し、年平均46%ずつ増加し続け、2022年には774億㌐バイトに達すると予測する。市場調査会社のマーケットデータエンタープライズによると、高度な技術が発達した米国におけるヒーリング産業の市場規模は2016年の10・8億㌦から2022年には20・8億㌦に達する見込みだ。報告書は、デジタル中毒やスマホ依存の反応に表れるこのような動きは、逆説的にもスマートフォンアプリを活用して発展速度がさらに速くなる見込みと予測した。
政治部門では「トランプ」が選ばれた。世界各国で自国優先主義が進み、トランプ化が定着する傾向を指摘。今年、大統領選挙と総選挙を控えたインド、日本など13カ国をはじめ、各国で内外経済の悪化などを理由に、自国優先主義が台頭する可能性が高くなっており、大衆はばらまき公約を掲げ、自国優先主義を前面に出した候補・政党を支持する傾向を示した。また、今年は多国間の協力システムがさらに萎縮する恐れがあると予想した。
経済部門のグローバルトレンドには「WTO」を選定した。地域主義の拡散、保護主義の台頭などで多国間国際貿易の秩序ある世界貿易機関(WTO)体制が試練を迎える見込みだ。報告書は、WTOが多角的貿易自由化のために、2001年から議論されているドーハ開発アジェンダ(DDA)交渉が未だ合意を形成できておらず、地域や国家間の自由貿易協定(FTA)や関税協定が広がり、
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