◆現代経済研が報告書、準デフレーションの原因を分析◆
現代経済研究院は報告書「準デフレーションの原因および示唆点」を発表した。韓国の経済成長率が萎縮する中、低物価現象が持続している。消費者物価上昇率は2019年に入り0%台を抜け出せずにいる。
物価上昇率が一定期間持続的にマイナスを記録しているわけではないが、0%台の低物価が相当期間続く現象を「準デフレーション」として概念化する。ここでは、準デフレーション現象にあるという認識の下、この原因が需要側あるいは供給側のうち、どちらの側面がより強いのかを検証する。これにより、今後の景気不振や低物価持続の悪循環の判断材料とするものである。
韓国経済はGDPギャップ率が下落し、小売り販売と設備投資が全く振るわず、総需要の不足が懸念される。小売り販売増加率が2018年第1四半期5・3%から2019年第1四半期には1・7%に、設備投資増加率は2017年第3四半期の20・6%から2019年第1四半期は19・5%減に急減して物価上昇圧力が減少したと判断される。
勤労者の実質賃金増加で家計の所得条件が改善されたと判断されるが、中年層を中心に労働市場の不振は家計の消費余力を悪化させていると判断される。特に消費支出が多いと予想される30~50代の新規就業者数と失業率が他の年齢帯に比べて振るわず、消費需要を制約した可能性が存在する。
また、個人が保有する資産のうち、不動産の比重が高まる中で、家計負債の増加に伴うローン返済額もまた増加傾向にあり、消費余力の拡大を制限したと判断される。
企業投資は、2018年以後拡大した設備投資の調整圧力が2019年に入り縮小し、企業の投資誘引が減少したと判断される。2018年は良好だった製造業の生産増加率が2019年第1四半期は下落傾向に転じた。
一方、製造業の生産能力は2018年第1四半期以後、減少傾向を持続しており、設備投資の調整圧力は2018年第1四半期以後、拡大傾向にあったが、2019年第1四半期はマイナスとなった。
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