◆電装事業の不振に苦しむサムスン電子◆
2020年9月、ソウル中央地検は李在鎔サムスン電子副会長を、資本市場法違反、業務上背任、外部監査法違反などの疑惑で不拘束起訴した。これにより裁判の長期化が見込まれ、大型M&Aや大規模投資など事業再編に関わるトップの意思決定に、再び空白を生む恐れが出てきた。
李副会長が登記理事になって最初に手掛けたビッグプロジェクト電装会社・ハーマン (1956年設立、買収額80億㌦)の買収(16年11月合意)であり、それから約4年経過した。その後、目立つ大型M&Aは行われていない。司法リスクが再浮上した現在、ハーマンの業績に関心が集まっている。
ハーマンの買収後、全社の中でどのようなポジション(売上高、収益性等への貢献度)にあるのか、サムスン電子の半導体や通信技術とハーマンの電装事業がどの程度シナジー効果を生んできたのか、などである。
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