揺らぐサムスン共和国　第113回　　　　　　　　　　　　　　　　　　　国士舘大学経営学部客員教授　石田賢氏 | Korea Watch | ニュース

＜Korea Watch＞揺らぐサムスン共和国　第113回　　　　　　　　　　　　　　　　　　　国士舘大学経営学部客員教授　石田賢氏

◆米中対立に揺れ動くサムスン電子の半導体（3）◆

　半導体企業の多くは対米投資に傾いている。そうした中、韓国半導体企業は中国生産拠点を維持しつつ、韓国内投資の拡大と米国生産拠点の新設に走っている。サムスン電子の半導体事業は、投資計画を見る限り脱中国に舵を切ったものの、中国の先端生産拠点を失うわけにはいかない。米国・半導体法（ＣＨＩＰＳ法）の対中規制をクリアしながら、中国生産拠点の維持に向けて、米国政府と交渉を重ねている。具体的には、半導体法の許す範囲内で、中国・西安工場のＮＡＮＤフラッシュの生産能力を、ウエハー基準で10％まで拡大できるよう、米国政府と交渉中である。