◆低迷期を脱した電装事業・ハーマン◆
半導体、スマートフォン、家電などの主力事業が業績悪化で苦しむ中、最近、電装事業・ハーマン(2016年11月買収)の業績は、李在鎔会長肝いりの電装事業であるだけに、ハーマンの収益性はつねに注目を集めてきた。電装事業は、サムスン電子のこれまで培った半導体技術とのシナジー効果が大いに期待されたが、20年までの業績はシナジー効果が発揮されず、しかも買収前のハーマンの売上高・営業利益と比較して低調に推移するなど、80億㌦の買収額に見合う成果を出していなかった。21年以降、その批判をはねのけつつある。ハーマンの今年上半期の売上高6兆6700億㌆(昨年同期比18・1%増)、営業利益3800億㌆(同90%増)、売上高営業利益率は5・7%であった。これは車両用電装設備と消費者用オーディオ事業が貢献したものである(図表①)。
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