◆米国進出の遅れを取り戻すサムスンＳＤＩ◆

　韓国バッテリー3社（ＬＧエネルギーソリューション、ＳＫオン、サムスンＳＤＩ）の米国進出は、2022年8月に成立したインフレ抑制法（ＩＲＡ）施行による先端製造生産税額控除（ＡＭＰＣ）の恩恵が期待されていることから加速している。バッテリー3社の計画が実現する25年頃には、北米バッテリー生産能力は、今より10倍以上増加した年間最大451㌐㍗時に達する見込みである。

　米国のＩＲＡは、気候変動の抑制に約3910億㌦を投入するもので、その一部として電気自動車（ＥＶ）の購入に伴う税額控除が割り当てられている。米国市場ではＥＶへの関心が高まっており、米国進出が抑えられている中国企業を除いて、ＥＶ及びバッテリー工場の現地化が目立つ。

つづきは本紙へ