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2015/01/23

<オピニオン>転換期の韓国経済 第59回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

  • 日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

    むこうやま・ひでひこ 1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より(株)日本総合研究所勤務、現在調査部上席主任研究員。中央大学経済学部兼任講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など。

  • 転換期の韓国経済 第59回

◆中国で拡大する現代自動車◆

 現代自動車にとって、中国は最大の市場(次いで米国、韓国)である。昨年末に第4工場と第5工場の建設計画を発表するなど、中国を最重視する姿勢は続いている。中国の自動車市場は拡大基調で推移する一方、以下に指摘する変化が生じている。

 一つは、需要構造の変化である。リーマンショック後、需要の内陸部シフトと小型車シフトが生じた。景気刺激策の一環として実施された「小型車」(1600㏄以下の一定の燃費基準を満たした普通車)減税政策が、エントリーカー(入門車)需要の多い内陸部の販売を押し上げた。しかし、2013年以降小型車の販売が鈍化し、中型車やSUVに対する人気が高まっている。

 もう一つは、環境対策の強化である。ユーロ4に相当する「国4」基準は10年、ユーロ5に相当する「国5」基準は13年に発布された。現在「国5」基準が実施されているのは上海市や江蘇省などにとどまっているが(全国レベルの実施は18年予定)、大気汚染の深刻化を受けて、取り組みを強化することが予想される。実際、中国政府は従来の電気自動車とプラグインハイブリッド車に加え、ハイブリッド車を支援(購入時の補助金とナンバープレート発給規制の対象外に)対象にすることを検討し始めたと報じられている。

 このようななかで、現代自動車の動きをみると、以下の3点が指摘できる。


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