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2015/01/01

<オピニオン>アナリストの眼                                                             日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

  • 日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

    むこうやま・ひでひこ 1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より(株)日本総合研究所勤務、現在調査部上席主任研究員。中央大学経済学部兼任講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など。

◆経済革新と財源確保が課題◆

 韓国では近年2~3%台の比較的低い成長が続く一方、消費者物価上昇率が1%台へ低下したため、「日本型デフレ」を懸念する声もある。2015年も14年同様に、内外需の伸びが緩やかになるため、3%台半ばの成長にとどまるものと予想される。

 2000年代には、大企業のグローバル展開に依拠した輸出主導型成長が続き、年平均成長率は4・5%を記録した。しかし近年は、①世界経済とくに中国経済の減速、②中国の過剰生産や中国企業製品の台頭、③円安ウォン高などの影響を受けて、輸出が成長のエンジンとして十分に機能しなくなった。

 輸出の減速により、投資の増勢も鈍化している。貯蓄・投資率の推移をみると、貯蓄率は横ばいで推移しているのに対し、投資率が著しく低下した。このギャップの拡大が、経常黒字が拡大した背景にある。


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