◆経済革新と財源確保が課題◆
韓国では近年2~3%台の比較的低い成長が続く一方、消費者物価上昇率が1%台へ低下したため、「日本型デフレ」を懸念する声もある。2015年も14年同様に、内外需の伸びが緩やかになるため、3%台半ばの成長にとどまるものと予想される。
2000年代には、大企業のグローバル展開に依拠した輸出主導型成長が続き、年平均成長率は4・5%を記録した。しかし近年は、①世界経済とくに中国経済の減速、②中国の過剰生産や中国企業製品の台頭、③円安ウォン高などの影響を受けて、輸出が成長のエンジンとして十分に機能しなくなった。
輸出の減速により、投資の増勢も鈍化している。貯蓄・投資率の推移をみると、貯蓄率は横ばいで推移しているのに対し、投資率が著しく低下した。このギャップの拡大が、経常黒字が拡大した背景にある。
つづきは本紙へ