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2016/07/15

<オピニオン>英EU離脱と内需不振が懸念材料に

  • 英EU離脱と内需不振が懸念材料に

    為替の動向が注目される

◆現代研究研が下半期の投資環境を分析◆

 国内企業が英国のEU(欧州連合)離脱による不安定性の拡大と世界的な景気低迷で2016年下半期の世界経済は上半期より鈍化すると予想した。国内経済については、企業の10社のうち6社が「一時的に回復が停滞する」と予想した。今年下半期の国内経済に最も脅威を与える要因としては、「内需消費の不振と低物価の持続」と「金融市場の変動性の拡大」を挙げた。

 現代経済研究院は報告書「2016年下半期の投資環境見通しと示唆点」を発表し、アンケート回答企業のうち45・7%が「英国のEU脱退など欧州発の懸念」を世界経済の不安を要因に挙げた。国内外経済に関する企業の見通しでは、まず世界経済の最大不安要因として「英国のEU離脱など、欧州発の不安懸念」「グローバル経済の長期的低迷」などを指摘している。16年下半期の世界経済の成長は上半期より鈍化すると予測されている。第二に、下半期の国内経済は、一時的に回復が停滞すると59・3%の企業が回答した。国内経済が本格的に回復するまで概ね1~2年以上かかると予想した。第三に、企業は16年下半期の国内経済に最も負担を与えるリスク要因として「内需消費の不振」と「金融市場の変動性拡大」と答えた。

 国内経済の16年経済成長率については、2%台中盤と予想する企業が80・3%を占めた。韓国経済の経済成長率は、世界的な金融危機以前(1998~07年)の平均4・9%から、金融危機以降(08~15年)は平均3・1%に低下した。

 潜在成長率は、世界的な金融危機前の4・9%から金融危機以降3・4%に下落したと推定される。金融危機以降、民間部門の投資不振が持続されて、経済成長率が持続的に下落した。支出部門のうち、総資本形成のGDP成長率に対する寄与度は、金融危機以前(98~07年)の0・97%から金融危機以降(08~15年)に0・66%を記録した。世界的な金融危機以降、民間部門の経済成長への寄与度は1・66%で、金融危機以前(2・54%)比0・88%下落した。

 一方、政府部門の成長寄与度は0・58%に低下(金融危機前0・72%)した。特に投資部門のうち民間部門寄与度の低下幅が政府部門の下落幅より大きかった。

 また、企業は「金英蘭法」とも呼ばれる「不正請託および金品授受禁止法」の施行が内需景気に影響を与えるとの回答が目立った。その他、「法人税率は現行を維持しなければならない」という意見が64・9%に達し、「世界的な景気低迷の長期化」や「鉄鋼、造船などの供給過剰業種の再編」なども経営上の不確定要素として懸念した。下半期の最優先すべき経済政策には、「規制緩和の進行状況を確認し持続、推進すべき」と37・3%の企業が回答した。

 16年下半期の経営予測をみると、まず16年後半の売上目標を上方修正するという回答が50%を上回った。また、新規雇用規模を拡大すると答えた企業が70%に近づいた。第二に、16年後半に企業の資金事情が「上半期と同等」と答えた企業が64・4%を記録した。

 第三に、16年後半の主要企業の設備投資規模は、「上半期と同等または拡大する」と回答した企業が87・5%に達した。


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