◆一転、好転した北朝鮮情勢◆
史上初の米朝首脳会談について分析・評価し、今後の韓半島、さらには北東アジアの行方を考える。
米朝首脳会談の実現に至る過程では、関係国間においてそれぞれの思惑や外交戦略に基づく綱引きが熾烈を極め、水面下でしたたかな交渉が繰り広げられた。引き続き米朝首脳会談の実現までの経緯を詳細に分析する。
北朝鮮情勢は、昨年2017年は、過去最悪の状況であった。
例えば「北朝鮮の核・ミサイル開発がエスカレートし、「北朝鮮の脅威」、「北朝鮮危機」が極限に達した。一触即発で「武力衝突」、さらには「第2次朝鮮戦争」が起きる寸前までいった。
米国と中国は、具体的な戦争のシミュレーションまでも行っていた。
しかし2018年に入り、北朝鮮情勢は、一転・好転し、過去最高の状況となったといっても過言でない。例えば、米朝首脳会談(6月)が歴史上初めて開催されたこと。
また、6カ月間(3月~9月)という短い期間に南北首脳会談が3回(4月、5月、9月)、中朝首脳会談が3回(3月、5月、6月)、日中韓首脳会談(5月)が開催された。
さらに、2回目の米朝首脳会談(2019年1~2月開催予定)、ロ朝首脳会談、日朝首脳会談も取り沙汰されている。
3回目の南北首脳会談には、韓国の各省庁の長官や大統領府の秘書官らを含む14人の公式随行員のほか、政治・経済・文化など各分野から52人の特別随行員、ほか記者団などを含む約200人の一団が文在寅大統領夫妻と共に訪朝した。
経済人は、
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