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2020/09/18

<オピニオン>転換期の韓国経済 第127回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

  • 転換期の韓国経済 第127回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

    むこうやま・ひでひこ 1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より(株)日本総合研究所勤務、現在調査部上席主任研究員。中央大学経済学部兼任講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など

  • 転換期の韓国経済 第127回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

◆ベトナム偏重リスク回避へ輸出先の多角化を◆

 近年厳しい経済環境が続く状況下、韓国企業はイノベーションを進めて次世代事業に力を入れる一方、過度な中国依存の是正を図り、ベトナムなどでの事業を拡大してきた。

 文在寅政権(2017年5月発足)も、ASEAN(東南アジア諸国連合)・インドとの関係を強化する新南方政策を打ち出した。

ASEAN・インドとの関係を、米国、中国、日本、ロシアと同じレベルに引き上げることを目標に、交通、エネルギー、水資源管理、スマートシティなど、各国が必要とする分野での協力を拡大していく政策である。

 韓国とASEAN諸国との経済関係をみると、総じてベトナム偏重になっている。輸出額に占める割合(19年)は、ベトナムが半分を占め(下図)、海外建設受注額や直接投資でもベトナムがASEAN諸国のなかで常に上位にある。またODA(政府開発援助)の供与額でも最多になっている。


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