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2021/09/17

<オピニオン>転換期の韓国経済 第139回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

  • 転換期の韓国経済 第139回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

    むこうやま・ひでひこ 1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より(株)日本総合研究所勤務、現在調査部上席主任研究員。中央大学経済学部兼任講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など

  • 転換期の韓国経済 第139回                                                       日本総合研究所 向山 英彦 上席主任研究員

◆中国は北の支援に乗り出すか◆

 最近、中国と朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)との関係が注目されている。経済が悪化している北朝鮮に対して中国が支援を積極化する可能性があること、米中の覇権競争が激化している状況下、中国が米国と対抗するために北朝鮮問題を戦略的に利用し始めたことが背景にある。

 北朝鮮では国際社会の経済制裁と新型コロナ感染予防対策として実施した国境封鎖により貿易が急減して、経済が悪化した。韓国銀行の推計では、昨年の経済成長率はマイナス4・4%になった。さらに昨年は梅雨と台風による洪水の影響で穀物生産が減少した。食糧不足の深刻化も伝えられているほど、北朝鮮は2000年代以降では最も厳しい経済環境に置かれている。


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