ここから本文です

2021/02/12

<オピニオン>韓国企業と日本企業 第93回 新しい地政学の時代における日本の役割③                                                   多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科 金 美徳 教授

  • 韓国企業と日本企業 第93回 新しい地政学の時代における日本の役割③                                                   多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科 金 美徳 教授

    キム・ミトク 多摩大学経営情報学部及び大学院経営情報学研究科(修士・博士課程)教授、アクティブ・ラーニングセンター長。1962年兵庫県生まれ。早稲田大学院国際経営学修士・国際関係学博士課程修了。㈱三井物産戦略研究所を経て現職。

 イランを取り巻く国際関係に地殻変動が起きている。米国は、トランプ前政権がイラン核合意から離脱したことにより、イランとの関係が悪化している。一方、中国とロシアは、米国・イラン間の対立の間隙を突くが如く、中国はイランと首脳会談を開催するなど急接近している。また、ロシアは、イランを擁護する姿勢を強めている。

米国バイデン政権のイラン外交戦略は、トランプ前政権が2018年5月にイラン核合意から離脱する一方、イランが高濃縮ウラン製造などの合意から逸脱したことから、イランが順守すれば、イラン核合意に復帰するとしている。片や、イラン・ロウハニ大統領は2021年1月バイデン大統領に対してイラン核合意に復帰し、対イラン制裁を解除するよう求めた。米国とイランは、関係改善の兆しが出てきたものの、ロウハニ大統領が「ボールは米国の側にある」と述べる一方、米国・プリケン国務長官が「イラン核合意への復帰の是非を直ちに決めることはない」と発言しており、イラン核合意への復帰は困難と予想されている。


つづきは本紙へ


バックナンバー

<オピニオン>