◆次期大統領に期待される社会統合◆
3月9日に行われた韓国の大統領選挙の結果、次期大統領に最大野党「国民の力」の尹錫悦(前検察総長)氏が就任することになった。新政権の顔ぶれはまだ不明であるが、取り組むべき経済課題は、インフレを抑制して安定成長を図りながら、次世代成長産業の育成や良質な雇用の創出、住宅価格の抑制などになろう。
文在寅政権は積弊清算を推し進めたことで、保守・進歩派の対立を激化させたほか、公約に掲げた公正な社会を実現できなかったことで、若い世代からの反発を招いた。したがって、社会の統合を図ることが新政権に求められる最初の課題である。そのために幅広い分野から人材(特に若手)を登用する必要がある。経済政策に関しても、前政権の政策をすべて否定するのではなく、その失敗から教訓を得る一方、成果を上げたものを継承することが重要である。
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