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2022/08/05

<オピニオン>曲がり角の韓国経済 第80回  尹政権の労働市場改革は支持率回復の鍵になるのか       ニッセイ基礎研究所 金 明中 主任研究員 

  • 曲がり角の韓国経済 第80回  尹政権の労働市場改革は支持率回復の鍵になるのか

    キム・ミョンジュン 1970年韓国仁川生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科前期・後期博士課程修了(博士、商学)。独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年からニッセイ基礎研究所。亜細亜大学都市創造学部特任准教授等を兼任。専門分野は労働経済学、社会保障論、韓日社会政策比較分析。

◆制度の正しい理解と与野党問わない人事や判断必要◆

 韓国政府が文政権の労働政策にメスを入れ始めた。雇用労働部は6月23日に「労働市場改革推進方向」をテーマにブリーフィングを行い、労働時間制度と年功序列を中心とする賃金体系を見直す必要性を強調した。韓国では2018年2月に改正勤労基準法が成立し、18年7月1日から公共機関と従業員数300人以上の事業所に「週52時間勤務制」が施行された。そして、20年1月からは従業員数50人以上299人以下の事業所に、さらに、22年1月からは従業員数5人以上49人以下の事業所に改正法が適用されることになった(従業員数29人以下の事業所については、21年7月1日から22年12月31日までの間、業務量が大幅に増加する等臨時的な特別の事情があった場合、労使合意に基づき、週12時間の延長労働に加えて、さらに週8時間の特別延長労働が許容される)。


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