ここから本文です

2022/11/04

<オピニオン>曲がり角の韓国経済 第83回  韓国労働市場における男女間の賃金格差        ニッセイ基礎研究所 金 明中 主任研究員

  • 曲がり角の韓国経済 第83回  韓国労働市場における男女間の賃金格差        ニッセイ基礎研究所 金 明中 主任研究員

    キム・ミョンジュン 1970年韓国仁川生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科前期・後期博士課程修了(博士、商学)。独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年からニッセイ基礎研究所。亜細亜大学都市創造学部特任准教授等を兼任。専門分野は労働経済学、社会保障論、韓日社会政策比較分析。

◆男性の不満最小化しつつ格差解消を◆

 韓国における女性の労働力率は女性の大学進学率が上昇し、積極的雇用改善措置制度等男女間の不平等を解消するための制度等が施行されたことにより継続して上昇している。統計庁の資料によると2000年に48・8%であった韓国女性の労働力率は2021年には53・3%まで上昇しており、同期間における男性の労働力率との差は25・6㌽から19・3㌽に縮まった(男性の労働力率は00年74・4%、21年72・6%)。

 男女間の労働力率を学歴別にみると、男女ともに中卒以下の労働力率は低下していることが確認された。一方、男性は高卒以上も労働力率が低下している傾向を見せていることに比べて、女性は高卒以上の労働力率が上昇していることが明らかになった。


つづきは本紙へ


バックナンバー

<オピニオン>